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『ルージュ 硝子の太陽』- 誉田哲也(Tetsuya Honda) 〜 愛と憎しみが交錯する事件、その先に待つものは?

文芸

誉田哲也の『ルージュ 硝子の太陽』は、2016年に発表(2018年に改題)された警察小説で、人気シリーズ「姫川玲子シリーズ」の第8弾です。サスペンスとミステリーの要素が強く、読者を引き込む緊迫感あふれるストーリーが特徴です。

あらすじと見どころ

物語は、世田谷区祖師谷で発生した母子三人惨殺事件を中心に展開します。被害者が地下アイドルであったことから、事件は世間の大きな注目を集めます。特捜本部に投入された姫川班は、残虐な犯行に直面しながらも捜査を進めていきますが、手がかりが乏しく捜査は難航します。

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ルージュ 硝子の太陽

28年前の未解決の一家四人殺人事件との関連性が浮上し、共通する手口や米軍関係者の影が示唆される中で、主人公である姫川玲子と彼女の同僚菊田が、この非道な犯人を追いつめる姿が描かれています。過去と現在が交錯する中で真相を解明していく緊迫感あふれるストーリーが、本作品の大きな見どころとなっています。

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作者や背景情報

誉田哲也は1969年8月18日生まれの日本の小説家で、東京都板橋区出身です。学習院大学経済学部経営学科を卒業後、音楽活動を経て小説家としての道を歩み始めました。2002年に『ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華』でムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞し、作家デビューを果たしました。

彼の代表作には、警察小説シリーズ「姫川玲子シリーズ」があり、その第一作『ストロベリーナイト』は2006年に発表され、後に映画化やテレビドラマ化もされました。誉田は多くの文学賞にノミネートされており、受賞歴も豊富です。

読後の感想と評価

『ルージュ 硝子の太陽』は、読者や批評家から高い評価を受けています。緻密な構成と驚愕の展開が特徴で、特に姫川玲子というキャラクターの深い心理描写が印象的です。

多くの読者から「一気に読んでしまった」「姫川班のメンバーとの関係性が丁寧に描かれている」といった感想が寄せられています。特に、姫川と菊田の関係性や班員たちとの絆が強調されており、彼女の成長や苦悩がリアルに描かれています。

一方で、事件の残酷さや遺体損壊の描写が非常にグロテスクであり、「エグい」との声も多く聞かれます。これは誉田作品ならではの緊張感を生み出していますが、苦手な読者もいるかもしれません。

おすすめポイント・対象読者

この作品は、以下のような読者におすすめです:
・サスペンスやミステリーが好きな方
・警察小説のファン
・緻密な心理描写を楽しみたい方
・「姫川玲子シリーズ」のファン
・社会問題や人間の心理に興味がある方
特に、シリーズの展開を楽しみにしている読者にとっては、キャラクターの成長や関係性の変化を追うことができる点が魅力的です。

類似作品の紹介

誉田哲也の他の作品や、同様のテーマを扱った警察小説として以下のような作品があります:
・『ストロベリーナイト』(誉田哲也)
・『爆弾』(呉勝浩)
・『捜査線上の夕映え』(有栖川有栖)
これらの作品も、緻密な捜査過程や心理描写が特徴的で、『ルージュ 硝子の太陽』を楽しんだ読者におすすめです。
また今作品発表時にコラボ作品として同時発表された『硝子の太陽N(エヌ)-ノワール』(改題後:「ノワール 硝子の太陽」)もオススメ!

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まとめ

『ルージュ 硝子の太陽』は、誉田哲也の警察小説の真骨頂を示す作品です。緻密な構成、深い心理描写、そして予想を裏切る展開が、読者を最後まで引き付けます。シリーズファンはもちろん、新たな読者にとっても、現代日本のミステリー小説の魅力を存分に味わえる一冊といえるでしょう。

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ルージュ 硝子の太陽