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『むかしむかしあるところに、死体がありました。』- 青柳碧人 〜 昔話の世界で起こる、予測不能な殺人

文芸

日本の昔話とミステリーが融合した斬新な短編集『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は、読者の想像力を刺激し、懐かしい物語に新たな命を吹き込む青柳碧人の傑作です。

あらすじと見どころ

本書は、「浦島太郎」や「鶴の恩返し」などの馴染み深い日本の昔話を、密室殺人やアリバイトリック、ダイイングメッセージといったミステリー要素で再構築した5つの短編で構成されています。各話は「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」というタイトルで、読者を驚きと謎解きの世界へと誘います。

作者や背景情報

青柳碧人は1980年千葉県生まれの作家で、早稲田大学卒業後、2009年に『浜村渚の計算ノート』でデビューしました。本作は「小説推理」誌に連載された「昔ばなしミステリ」シリーズの第1弾として2019年に刊行され、ベストセラーとなりました。

読後の感想と評価

本作は、読者に馴染みのある昔話を基に、予想外の展開と緻密なトリックで読者を魅了します。昔話の知識を巧みに活用しながら、全く新しい物語として再構築する著者の才能は圧巻です。

おすすめポイント・対象読者

日本の昔話を知っている読者なら誰でも楽しめる作品です。特に、ミステリー愛好家や、新しい視点で古典を楽しみたい読者におすすめです。昔話を知っているからこそ、その意外な展開に驚き、楽しむことができるでしょう。

類似作品の紹介

同シリーズの続編『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』や『むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。』も同様のコンセプトで人気を博しています。また、著者の『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』は西洋のおとぎ話をミステリー化した作品です。

まとめ

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は、懐かしい昔話に新たな魅力を加え、読者を驚きと発見の旅へと誘う革新的な短編集です。青柳碧人の独創的な発想と巧みな筆致が光る本作は、ミステリーファンはもちろん、幅広い読者層に新鮮な読書体験を提供してくれるでしょう。