「すべてが、反転。」というキャッチコピーが示すように、『invert 城塚翡翠倒叙集』は、読者の先入観を巧みに覆す倒叙ミステリの傑作です。前作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』に続く本作では、霊媒師・城塚翡翠が再び登場し、犯人視点で語られる物語を通じて新たな驚きとスリルを提供します。
→ invert 城塚翡翠倒叙集 (講談社文庫 あ 147-2) ペーパーバック – 2023/11/15 相沢 沙呼
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あらすじと見どころ
本作は3つの中編から構成され、それぞれ異なる犯人と事件が描かれます。物語は倒叙形式で進行し、犯人の計画や心理が詳細に描かれる一方で、翡翠がどのようにして真相を暴くかが大きな見どころです。
「雲上の晴れ間」: 完璧なアリバイを持つITエンジニアによる殺人。
「泡沫の審判」: 小学校教師が強請に耐えきれず犯した罪。
「信用ならない目撃者」: 調査会社社長と奇術師の対決。
各編には伏線が巧妙に仕込まれており、特に最終話では大胆などんでん返しが読者を驚かせます。
作者や背景情報
相沢沙呼は1983年生まれの埼玉県出身で、2009年に『午前零時のサンドリヨン』でデビューしました。『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で本屋大賞ノミネートを果たし、その続編となる本作も高い評価を得ています。彼の作品は緻密なプロットと心理描写が特徴であり、本作もその例外ではありません。
読後の感想と評価
本作は倒叙ミステリとして非常に完成度が高く、特に犯人視点から描かれる緊張感と翡翠による解明の過程が魅力的です。一方でテンポの遅さや一部キャラクターの描写に物足りなさを感じる読者もいるかもしれません。しかし、全体としては前作以上に翡翠自身のキャラクター性が掘り下げられており、シリーズファンには満足度の高い作品です。
おすすめポイント・対象読者
◎おすすめポイント:
・倒叙形式ならではのスリル。
・伏線回収とどんでん返しの妙。
・翡翠というキャラクターの魅力。
◎対象読者:
・ミステリ初心者からベテランまで。
・『古畑任三郎』や『刑事コロンボ』など倒叙ミステリ好きな方。
・前作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』を楽しんだ読者。
類似作品の紹介
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 (相沢沙呼): 本作の前作であり、シリーズ第1弾。
→ medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫 あ 147-1) 文庫 – 2021/9/15 相沢 沙呼
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『古畑任三郎』シリーズ (脚本: 三谷幸喜): 倒叙ミステリとして本作にも影響を与えた作品。
『刑事コロンボ』シリーズ: 犯人視点で進む倒叙形式ドラマ。
まとめ
『invert 城塚翡翠倒叙集』は、倒叙ミステリという形式を存分に活かした意欲作です。緻密なプロットとキャラクター描写、そして驚きの展開が詰まった本作は、ミステリファン必読と言えるでしょう。次作への期待も高まる一冊です。
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