invert II 覗き窓の死角(ファインダーのしかく) – 相沢 沙呼

相沢沙呼による人気シリーズ「城塚翡翠シリーズ」の第3作目、『invert II 覗き窓の死角』が2022年9月に発売されました。前作に引き続き、倒叙ミステリの形式を採用し、読者を魅了する新たな物語が展開されています。

あらすじと見どころ

本作は2つの物語から構成されています。「生者の言伝」では、15歳の少年が山荘で起きた殺人事件に巻き込まれる様子が描かれます。一方、「覗き窓の死角」では、写真家の女性が復讐のために計画的な殺人を実行します。

見どころは、主人公の城塚翡翠が犯人の巧妙なトリックを解き明かしていく過程です。倒叙形式を採用しているため、読者は犯人を知った上で、翡翠の推理を追体験することができます。

作者や背景情報

相沢沙呼は1983年3月3日生まれの日本の作家です。2009年に「午前零時のサンドリヨン」で第19回鮎川哲也賞を受賞し、デビューを果たしました。本作は「城塚翡翠シリーズ」の第3作目であり、前作『invert 城塚翡翠倒叙集』が発売即重版10万部を突破するなど、高い人気を誇るシリーズの続編となっています。

読後の感想と評価

本作は、倒叙ミステリの形式を巧みに活用し、読者を最後まで惹きつける構成となっています。特に、主人公の城塚翡翠の推理力と、犯人たちの緻密な計画の対比が見事です。また、各話の展開や結末に意外性があり、読者を驚かせる要素も十分に含まれています。

おすすめポイント・対象読者

本作は、以下のような読者におすすめです：
・ミステリ小説、特に倒叙ミステリを好む読者
・複雑なトリックや心理描写を楽しみたい読者
・若い探偵の活躍を見たい読者
・シリーズものを追いかけるのが好きな読者

類似作品の紹介

同シリーズの前作『invert 城塚翡翠倒叙集』や、シリーズ第1作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』もおすすめです。また、倒叙ミステリの名作として知られる森博嗣の「S&Mシリーズ」も、本作を楽しんだ読者には適しているでしょう。

まとめ

『invert II 覗き窓の死角』は、倒叙ミステリの魅力を存分に活かした作品です。主人公の城塚翡翠の推理力と、緻密に計画された犯罪のせめぎ合いが、読者を最後まで惹きつけます。ミステリファンはもちろん、新しいタイプの小説に挑戦したい読者にもおすすめの一冊です。