今村翔吾氏が贈る新シリーズ第1巻『イクサガミ 天』は、明治時代を舞台にしたデスゲーム系時代小説です。従来の時代小説の枠を超えた斬新な設定と、緊迫感あふれる展開が読者を魅了します。
あらすじと見どころ
明治11年、京都の天龍寺に292人の武芸者が集められます。彼らに告げられたのは、〈こどく〉という名の「遊び」の開始と7つの奇妙な掟。東海道を辿りながら点数を集め、東京を目指すという命懸けの戦いが始まります。主人公の剣客・嵯峨愁二郎は、12歳の少女・双葉を守りながらこの危険な旅路に挑みます。
作者や背景情報
今村翔吾氏は1984年京都府生まれの気鋭の作家です。2022年に『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞し、注目を集めています。『イクサガミ 天』は3巻完結の新シリーズの第1巻として、講談社文庫から2022年2月に刊行されました。
読後の感想と評価
本作は、従来の時代小説の枠を超えた斬新な設定と、息詰まるような展開で読者を惹きつけます。明治時代という過渡期を舞台に、武士の誇りと生き残りをかけた戦いが描かれ、読者に深い印象を残します。
おすすめポイント・対象読者
時代小説ファンはもちろん、デスゲームや冒険小説を楽しむ読者にもおすすめです。特に、従来の時代小説に物足りなさを感じていた若い世代の読者に新鮮な体験を提供するでしょう。
類似作品の紹介
今村翔吾氏の他の作品、特に直木賞受賞作『塞王の楯』も、時代小説の新境地を開く作品として注目されています。また、デスゲーム要素を含む小説としては、鈴木光司の『リング』シリーズなども挙げられるでしょう。
まとめ
『イクサガミ 天』は、時代小説の新たな可能性を示す意欲作です。緻密な歴史考証と現代的なエンターテインメント性を兼ね備え、幅広い読者層に訴求する作品となっています。続巻の展開が非常に楽しみな一冊です。
